3年半越しのイベント実現2022年12月3日(日) 北千住マルイ4階イベントスペースで、「特業祭2022」が開催されました。「特業」とは、一人ひとりの特徴や特性をもとに、世界にひとつだけの「特別おもしろい職業」をつくるプロジェクトの略です。その前身ともいえる「特別おもしろい仕事」が披露されたのが2019年8月。そこでの盛況を受け、すぐにプロジェクト化する予定も、2020年に始まった新型コロナウィルスの蔓延により活動がストップしていました。「特業祭2022」は、その間に着々と計画がなされ、満を持して開催されたイベントなのです。当日は北千住マルイに「特業ストア」を設け、7つの特業を披露しました。実はそのほとんどが、初披露!ドキドキしながら、開店の時間をむかえました。すると・・・開店するなり大盛況!通りかかったお客さんから「何かセールをやってるの?」と聞かれるぐらいの熱気です。あっという間にそれぞれのブースにお客様の列ができました。ユニークすぎる特業の数々「おおおお!!!!」「わああああ!」地響きのような声が響き渡り始めました。その中心にいるのが「脳内チアリーダー」KANON。KANONがお客さんを応援するのではなく、お客さんがお客さん自身を応援します。その結果、KANONが笑えば願いが叶うという特業です。華やかな応援の声が会場を盛り上げます。その隣では、「こーちゃんゲームマスター」という特業を披露するセイヤの姿が。それは、お客さんがあの手この手で「こーちゃん」というマジックワードをセイヤから引き出すというゲーム。世界新記録を狙う男の子が、何回もリピートしてマスターの元を訪れていたのが印象的でした。カシャカシャカシャ。なにやら縁起のいい音が聞こえてきました。「気まぐれ運命シェイカー」が覚醒したのです。8manが気まぐれでアイテムをフリフリすることで、お客さんのモヤモヤや悶々を取り払ってくれるというありがたい特業。フリフリ疲れからか、イベント後半では爆睡していました。その姿もまたご利益がありそう。こちらのブースでは、涙ぐむお客さんも。披露されているのは「音楽コンシェルジュ」という特業。ののかちゃんに、今の心境や悩みを打ち明けると、ぴったりの1曲を選んでくれます。実は2019年の「特別おもしろい仕事」のときにも、大好評だった音楽コンシェルジュ。傾聴力と音楽の選曲力にさらに磨きがかかり、お客さんから驚きの声、安堵の声、そして時折泣き声まで飛び出していたのです。会場を飛び出して活躍していたのがしんちゃん。特業の名前は「緊張ほぐほぐ屋マルシン」です。「いきなり特業祭に参加するのは緊張しちゃうな・・・」というお客さんのために、まずは会場のまわりをグルリと一周することで、緊張をほぐしてくれるのです。実は自分自身が緊張しやすいというしんちゃん。そんな特性を見事に活かした特業です。「ユニバーサル散歩ツアーコンダクター」のいつきも、会場の外を縦横無尽に動いていました。それは、お客さんがいつきと一緒に散歩することで、ユニバーサルデザインについて想いを馳せる特業。「ここはスロープがなだらかでいいな」「この動線は車椅子にはちょっと狭いな」などと、いつきの視点を借りることで、多くの気づきを得ることができます。再び会場に戻ると、「フォーチューンカードテラーユメ」の前に行列が出きていました。お客さんの想いに寄り添いながら一枚のカードを選び、お客様に「言葉」をプレゼントする特業。ある男性の方は、「仕事が大変で家族との時間がなかなかとれなくて・・・」と打ち明けると、「シュークリームを買って帰るといいでしょう」という言葉をもらったそうです。誰もが働ける社会へ閉店の時間を過ぎてもお客さんの足は止まらず、「残業」するみんな。その姿は達成感に包まれていました(疲労の色も見えましたが)。仕事に人をあわせるのではなく、人にあわせて仕事をつくったっていい。人の数だけ、仕事はある。そんな大切なことを、特業披露者の7人から教えてもらった日でした。【特業祭2022】企画/主催:一般社団法人 障害攻略課サポート:TOOTH FAIRY/日本歯科医師会/日本財団